ルールと評価
ふるい分けの線
割引と引き換え
評価の計算
名前とカテゴリ
ガイド一覧
この記事の内容
この行為には名前がある
どんな形で現れるか——あなたがやっているかもしれない形も
Google はどう見つけ、何を失うか
そもそも得なのか——計算してみる
許されているやり方
規約に沿った一言
チェックリスト
この行為には名前がある
お客様が満足していそうかどうかで声をかけるか決める。これを review gating (クチコミのふるい分け)といいます。Google の「禁止および制限されているコンテンツ」ポリシーにはっきり書かれています。高評価を書きそうなお客様にだけクチコミを求めてはならない、そして誰を Google へ送るかを決める選別の段階を置いてはならない、と。
最初の反応はたいてい「それが違反? 何も捏造していないのに」です。そのとおり、捏造はしていません。どのクチコミも実在の人が実際の来店を書いたものです。問題はクチコミではなく標本 のほうです。一部の人にしか発言させないと、ページの平均点はお客様を表さなくなり、あなたのふるいを表すようになる。Google が禁じているのはこれです。
どんな形で現れるか——あなたがやっているかもしれない形も
分かりやすいのはソフトのスイッチですが、実際には日々の動作の中に隠れていることのほうがずっと多いです。以下はすべて gating です。
先に「今日はいかがでしたか」と聞き、良い返事のときだけコードを渡す。 いちばんよくあり、いちばん違反らしく見えず、そして教科書どおりの典型例です。星で振り分けるページ。 お客様が自店のページで星を押し、四つ以上は Google へ、三つ以下は非公開の「ご意見をどうぞ」フォームへ。gating の純粋形です。常連・会員・顔なじみにだけ声をかける。 ふるいを「満足」から「親しい」に替えただけで、性質は同じです。スタッフが顔色を見て言うかどうか決める。 仕組みは何もありませんが結果は同じで、しかも「知らなかった」とは言いにくい。先にそれとなく探り、反応が鈍ければ触れない。 探りを入れるのもふるい分けです。お客様が褒めてくれた後にだけコードを渡す。 良いタイミングに見えますが、声をかける条件を満足度に結びつけています。
最後の三つを見てください。ソフトもスイッチもなく、純粋に人の動作です。gating は機能ではなく行為です —— 道具が一つもなくても十分に成立します。
Google はどう見つけ、何を失うか
Google は店内の様子を見る必要がありません。データが勝手に語ります。
分布が歪む。 普通の店は J 字を描きます。星五つが最多、星一つが二番目、真ん中がへこむ。四と五しかなく低評価がほとんどない店は、形そのものが自然界に存在しません。振り分けページは見つかる。 星で振り分けるページは公開されたウェブページなのでクロールされます。他社の gating ソフトを使っている店は、ソフト自体が特定されたときにまとめて引っかかるのが通例です。お客様が通報する。 非公開フォームへ回された人のかなりの割合が結局 Google に直接書き、しかも「Google に書かせてもらえなかった」と本文に書きます。そのクチコミ自体が証拠になります。スタッフと元スタッフが話す。 この手のやり方はたいてい研修マニュアルに書かれていて、マニュアルは痕跡を残します。
その後の処分は段階的です。軽ければ該当クチコミが一括削除され(本物も巻き添えになります)、重ければプロフィールに印がつき新規クチコミが制限され、最も重い場合はプロフィールが停止されます。失うのは決してクチコミ一件ではなく、ページ全体です。 停止された場合の対処はGoogle ビジネス プロフィールが停止されたら に、クチコミが一斉に消えた原因の切り分けはGoogle クチコミが急に減った、何が起きたのか にあります。
そもそも得なのか——計算してみる
規約のことはいったん脇に置いて、純粋な商売の計算をしてみます。一日 50 人のお客様、うち 45 人が満足・5 人が不満、声をかけた人の三割が実際に投稿するとします。
満足した人にだけ頼む
一日およそ 13 件の星五つ、評点は 5.0 付近に張り付く 5.0 はむしろ信用を下げる —— 満点は「買った点」に見える 不満だった 5 人は聞かれないまま、問題は直らない そのうち何人かはどのみち Google に書く。しかもより強い調子で ページ全体が「見つからないこと」に賭かっている
全員に頼む
一日およそ 13.5 件、うち 1.5 件ほどが低評価 評点は 4.6〜4.8 に落ち着く —— いちばん成約につながる帯 低評価は直せる具体的な問題を名指ししてくれる。無料の診断です 公開の場で返信できる。次のお客様が読むのはまさにそれ データが精査に耐える。あとで一掃される心配がない
二行目に注目してください。ふるい分けで買った 5.0 は、4.7 より成約率が低い。 消費者調査は繰り返し同じ結論に行き着いています——満点は疑われ、4.5 から 4.8 のあたりでこそ人は本当に信じる。つまり gating は、停止のリスクを冒して、成績の悪い点数と交換している行為です。禁止かどうか以前に、割に合いません。
満足したお客様が十人いても、クチコミを書くのは往々にしてゼロ人です — 書きたくないのではなく、面倒だから、入力するのがおっくうだからです。Review Helper はこの一歩を 30 秒に縮めます。お客様がコードを読み取り、実際に体験したことをいくつか選ぶと、ページがそれをお客様自身の言葉の文章にまとめます。あとはコピーして貼るだけ。代筆も代理投稿もしません — 何を書くか、投稿するかどうかは、引き続きお客様が決めます。Google の店舗ごとに 3 回まで無料、前払いもカード登録も不要です。月額料金はなく、使った分だけの課金です。
無料で自分の QR コードを作る
許されているやり方
Google が禁じているのは満足度でふるいにかけること であって、頼むこと自体ではありません。以下はすべて完全に規約内で、しかも結果も良くなります。
全員に同じ一言、同じコード。 全員を同じに扱う。これが唯一の絶対条件です。人ではなく、タイミングを選ぶ。 「事が済んだ」瞬間に声をかける——鍵を返すとき、メインを食べ終える頃、経過が良好だと確認できた再診時。タイミングは全員に当てはまりますが、機嫌は当てはまりません。良い点も悪い点も同じページで受ける。 発信するかどうかをこちらが決めるのではなく、お客様に選ばせる。社内の満足度調査と公開クチコミを完全に切り離す。 NPS もアンケートもやってかまいません。ただしその結果を「誰を Google へ送るか」に使ってはいけません。不満だったお客様にも同じように頼む。 直感に反しますが、「問題があったがオーナーがその場で解決してくれた」という星四つは、十件目の星五つより説得力があることが多いのです。
Review Helper もそう作ってあります。ページの上半分が良かった点の選択肢、下に中立的な見出しの折りたたみがあり、その中に十個の否定的な選択肢が入っていて、それぞれ対になる肯定側と排他になっています。すべてのお客様が同じページ・同じ選択肢を受け取り、出てくるのは書き換え自由な下書きで、投稿するかどうかは本人が決めます。製品が及び腰なのではなく、ここは踏んではいけない線だからです。
規約に沿った一言
「人を選ぶ」を「タイミングを選ぶ」に置き換えると、言葉はむしろ楽になります。相手の機嫌を先に読む必要がなくなるからです。
「これで全部終わりました。三十秒ほどあれば、こちらを読み取って、どうだったか書いていただけますか。良いことも悪いことも、こちらで全部読んでいます。」
効いているのは「良いことも悪いことも」の一句です。規約の問題をひと息で片づけ、同時にお客様の心理的な負担も下げます。「褒めてください」と頼まれると気まずいが、「正直に書いてください」なら気まずくない。いつ切り出すか、断られたらどう受けるか、スタッフにどう慣れてもらうかはお客様に Google のクチコミを頼む方法 にあります。
チェックリスト
先に機嫌を判断してから声をかけるか決める段階が、どこかにありませんか。あればそれが gating です。 全員が同じコード・同じ一言・同じページを受け取っていますか。 お客様が否定的なことを書きたいとき、こちらを通らない道がありますか。 社内の満足度スコアが「誰を Google へ送るか」の判断に使われていませんか。 他社のクチコミソフトを使っているなら、「星四つ以上は Google へ」という機能はありませんか。あれば切ってください。 スタッフ用の台本は「全員に頼む」ですか、それとも「様子を見て頼む」ですか。
線を一行で覚えるなら——いつ頼むかは選んでよい。誰に頼むかは選んではいけない。 これさえ守れば、あとは声かけを習慣にするだけです。開業直後のページの進め方は新規開業から 90 日で Google クチコミを 0 から 50 件に 、割引や景品と引き換えにする線はクチコミと引き換えに割引や景品を渡してよいか 、実際に悪い評価が来たときは星1つが付きました。さあどうする? にあります。